チームコンディショニング

成果の出せるチームとは

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はじめに

チームの成否が企業の業績を大きく変える存在になります。しかし、チームの成否を様々な側面から見てみると、従来のリーダーがぐいぐい引っ張る形ではなく、チームメンバー全員の活躍がチームの成否に影響を及ぼすようです。

同じ企業に属する人材なのにチーム別に分けると、
しっかり成果を出すチームとまったく成果の出せないチームと分かれるのはなぜだろう?
どんなに優秀な人材を引き抜いて来てもチームとしての成果をあげられないのはなぜだろう?
チーム内のルールをガチガチにしてメンバーの行動を数値的に管理しても成果が出ないのはなぜだろう?
逆に、チームメンバー一人ひとりの能力は普通、仕事をストイックに追い込んでいる訳でもなく、どちらかというと笑い声が絶えない和気あいあいとした雰囲気のチームが成果を出すのはなぜだろう?

これから、チームの成否を分けるポイントとは何かというお話を進めていきたいと思います。

成果の出せるチームとは?

企業の業績の土台でもある小さなチームの数々、すぐに成果が出るチームもあれば、なかなか成果が出ずに、色々メンバーを変えてみたり、ルールを変えてみたり、するけども一向に成果を出す事が出来ないでいる。チームメンバーも辛いし、上層部も頭を抱えるこの成果が出せないチーム、成果の出せるチームとの違いはどこにあるのでしょう?

 

自分の居場所(安全地帯)が必要

チームには様々な人が集まりますが、そのチームにおいて自分の居場所があるか?は非常に重要な事だと言えるでしょう。人は新しい環境への変化をそもそも嫌う傾向があります。常に同じ状態で居ておきたい「コンフォートゾーン」と言われますが、変化の無い状態です。それよりもはみ出る時は、その人の「成長」か「衰退」か、どちらかへ変化している状態なのです。ですから、人は急に仕事を辞めた場合、出社する必要がなくて家にいるとなんだか居心地が悪くなる。ココに居てはいけないのではないか?と感じたりします。逆に今までと違うことにチャレンジする時、ライフスタイルに関係する時間や場所、服装や化粧など様々なことが物理的にも変化すると居心地が悪くもなります。しかし、チャレンジする時の居心地の悪さは「衰退」する時の居心地の悪さと同じではありません、成長するときの居心地の悪さは、「快適」につながる過程ということを心に秘めているからです。その状態も次第には「通常」になっていき、居心地の悪さを感じなくなるようです。

変化とコンフォートゾーン

しかし、「快適」を目指して変化したはずの場所がそうでなかった!と感じると(そうでなかった理由はいろいろありますが、一番多い答えが「人間関係が悪かった」です。)人はどうなるか?皆一様に「我慢」するようになるんです。

大人なんだから…
仕事なんだから…
お金が必要なんだから…
家族がいるんだから…
次の仕事が無いんだから…

だから、我慢しよう。
我慢している状態で仕事をするとはどういうことか?前向きな心で仕事を捉えていません。その為、今よりも良くしようという気持ちも芽生えてきません。周りの人との連携や協調を考えれなくなります。こうなると、ほんの少しの言葉のやり取りも無くなってきます。周りの人たちへの思いやりや感謝の気持ちが薄くなります。次第に挨拶をしなくなり、返事もしなくなります。只、我慢だけをすると人は活動的ではなくなるのですね。このように活動的でない人が集まっているだけではチームとして成果が出るはずも無いですね。
という事は、この逆のことを進めるとチームとして成果が出せるのでしょうか?また、この逆の状態にするにはどう取り組めばいいのでしょうか?
先ずは、「我慢」が必要ない場所でなければいけませんね。その為には「人間関係」を良好なモノにしていく必要があります。チーム内での人間関係を良好にするには、メンバー同士が「気心が合う」や「目的が合う」「価値観が合う」「進め方が合う」お互いの許容範囲内にお互いの居場所がある状態ですね。なので、ギスギスしているようなチームでもメンバー同士が、そのこと自体を気にせず「仕事は仕事」と割り切った関係を望む者同士ならチームとしての成果を出すが出来るのも事実です。チームとしての成果を出すには、メンバー間での「合う」ポイントが必要だということですね。

背中を見て覚えろ!は、上司の怠慢

チームにはメンバーの変更時期などもありますし、途中からメンバー入りする事もありますよね。
新入社員が入ってくるこの時期には、チーム内で誰かがこの新入社員に対して教える役目の人が必要になります。新入社員や中途の社員がチームに加入した時、彼らは非常に緊張している状態で、コンフォートゾーンから抜け出ている状態ですから居心地が悪い状態ですね!しかし、職場にはこれからの自分の人生に対しての期待感やこれから活躍できる場所を求めてやって来ていますから、少々の居心地の悪さはものともしません。現チームメンバーも新しい仲間をウェルカムという気持ちで迎えながら「吟味」してしまうように、新しいメンバーもチーム内の雰囲気やメンバー同士の関係やリーダー的存在やチームに対して多くの「吟味」を行います。この時に、現メンバーが「ありのまま」を出せているチームは成果が出やすいチームです。何かいつもと違う事が起きるときに「自分を作る」事をして、メンバー間を装い、チームそのものを違うもののように見せるチームは成果が出にくいでしょう。このような成果の出ないチームの特徴として上司の方が、しっかり教えない・ちゃんと伝えないという事が頻繁に起きています。このような上司のセリフが「俺らの時代は…先輩から教えて貰えなかった」「先輩の仕事を見て覚えろ」「覚えれないお前が悪い」このような教育をしていては、新しいメンバーにとっては、居心地の悪い場所となるだけです。せっかく入ってきたメンバーを活かすのは現メンバーの役目です。

発言時間のバランスで決まる

成果のでるチーム内の会話を見てみると、全メンバーが同じような時間発言していることが分かります。誰が話をしていても他のメンバーがしっかり「聞いている」状態です。逆に成果の出ないチームは、リーダー的な立場の上司が一人だけ喋っていて、他のメンバーが聞いているだけというチームです。こうなっていると喋っている人は、他のメンバーの話を聞く機会が少なくなります。実は、ここがポイントで成果の出るチームは、メンバー間で普段から情報共有や情報交換を行い、意思疎通が出来ているので「動きが速い」。メンバーの話を聞けていないチームでは、情報の共有や交換も少なく、意思疎通も出来ていないために「動きが鈍い」。素早く行動ができるチームは、例え間違った方向であったとしても修正も素早く対応できる。結果、このように素早く動けるチームは成果を出すことが出来るのだろう。その元となるのが、一人ひとりの発言となるのだから、言いたいことを言える風通しの良いチームが成果の出しやすいチームという事は、間違っていないようですね。

(+)と(-)がある暗黙のルール

成果の出るチームは、メンバー間の意思疎通が出来ている。と先ほどお伝えしましたが、よく言われる暗黙のルールとは少し違うようです。暗黙のルールとは、わざわざ言わなくてもここではこういうルールなんだ!でも、こういう時はこういうルールが変更される。でも、この人がこう言えばルールは変更される。でも、お客様がどうしてもって言えば、またルールは変更される。でも、こういうお客様の時はダメ… こうなってしまうと元々のルールはどんな内容だったのかさえも分からなくなってしまいますね。一方、成果の出るチームが行っている意思疎通とは、基本のルールに基づいてメンバー間の情報共有と情報交換を行っている。これは一つの目標に向かっている事が明確になっていると進めやすくなる。暗黙のルールがチームに蔓延っていると、メンバー間の意思疎通というよりも、良く分からないけれどそれがルール、なぜ、そうなるのか分からないけどそれがルールと思っている。このチームのメンバーは、ルールが「解らない」のに、プレーしているという事ですね。これでは、メンバーの考えていることも一つにまとまらないし、メンバー一人ひとりの動きもバラバラになってしまう。一方の暗黙のルールは、メンバー間で元気よく挨拶するであったり、入り口のドアは次の人の為に手を添えておくとか、そのチームの動きにプラスに作用する暗黙のルール、誰かが言わなければやらない事ではなく、誰にも言われなくても、誰かに称賛されなくても、やったことで賞罰は無くても、一緒に働くメンバーのためになるなら、自然と体が動く。こうなるともはやルールを超えたチームの文化になるでしょう。こういう文化を醸成しているチームは、仕事の内容や目的や目標がなんであれ、しっかりと成果を出せるチームになるでしょう。暗黙のルールをプラスにするか、マイナスにするか、チームのメンバーの何かが作用するのでしょう。

 

何をやっても成功するチームと何をやっても成功しないチームの差とは

今回は、企業という組織の中にある小さなチームを対象に話を進めてきていますが、大きな組織もこの小さなチームの集まりと考えると、成功するためにはこの小さなチームでの成果の積み重ねが、大きな組織の土台となる重要な部分であることは間違いありません。成功するチームと成功しないチームとの差は、どのような差があるのでしょうか?

人の能力の差は実はそれほど無いと聞いたことがありますが、実際、社会に出てみると学歴がいいからと言って営業成績が良いかというとそうでもありません。優秀なスポーツ選手が社会に出て順応できないといった話も聞きますが、うまく順応してバリバリ活躍する人もいます。個人としての差はそもそも無いとしたら、個人が集まったチームにはなぜ「差」が生まれてしまうのでしょうか?
リーダーの存在でしょうか?リーダーが優秀だったらチームに成果をもたらすとすれば、リーダー個人の能力がチーム力という事になります。もちろんリーダーの存在は重要ですが、リーダー一人の能力がチームの成否を分ける「差」とは言い難いのではないでしょうか。私が注目したのは、メンバー間の「つながり」です。これは目に見えない部分と目に見える部分とありますが、この二つがうまく噛み合って力を発揮するのだと思います。チームというと常に何かに向かって進んでいますが、その何かはチームよってそれぞれ違いますし、企業という組織の中にあるチームですから、企業の業績に貢献する目的や目標があるでしょう。しかし、それは会社から与えられた「指令」であってチームメンバーが主体的に考えた目的や目標ではない場合が多いのです。人は誰かに指示されてやる事より、自分自身が目的・目標を決め、主体的に取り組もうとした時の方が、困難にぶち当たった時に諦めずに踏ん張りが出るものです。自分たちで決めた目的・目標を持っているチームは非常に強い!目指すものが同じだから逆算して何をすべきかを理解しています。その時に生み出されるのが「つながり」「連携」「絆」という目に見えない強いつながり、相手のことを「思いやるこころ」だったり、「気働きからの優しさ」がメンバー間で広がってきます。そして、その想いを言葉にして目に見える形にします。机の上、壁、扉、休憩室、などなど、あらゆる所に自分たちの想いを表現した言葉が張り出されると、あるメンバーは、朝出社した時に目に入るかもしれない、あるメンバーは電話しているときに目に入るかも知れない、あるメンバーは考え事をしている時に目に入るかもしれないように、人それぞれ、様々なシュチエーションで目に飛び込んできては、奮起している。この心の中で起きる「奮起」が顔に表れ、声に表れ、目つきに表れ、しぐさや行動にも影響を及ぼします。この個人の中で起きる変化を周りにいるメンバーも感じとるだけの「つながり」があると、つながりが太い分、同じように影響を受けてその人も「奮起」を起こします。この一人一人の頑張りの連鎖反応が、どんな困難にも立ち向かって、必ず乗り越えていく「真の強さ」をチームに作り出すのではないでしょうか。チームの差とは、何かしらの能力的な事ではなく「一人一人の想い」と「それを感じるつながり」、チーム内での「共感と共鳴」が打ち出せるかどうかで決まるのでは!

自然体の自分が出せるか?

チームという小さな組織の中で、自分を装ってメンバーとして参加することは、多くの「我慢」をすることになります。人が成長するときにはもちろん我慢も必要ですが、組織の中で自分を装って「我慢」する事では無いかも知れません。誤解してほしくないのですが、何も組織の中で「自分勝手」に振る舞うことを推奨しているのではありません。組織の中での自分をどれだけ自然体で居ることが出来るか!組織が動くうえで非常に重要になってくると思われます。お酒が飲めない人が無理にお酒を飲んで大変なことになってしまうように、「我慢」を超えた時は、「無理」が生じます。このような状況下に置かれた人がチームの中にいるとどうなるか?成果を出せるチームなら、意思疎通が出来ているので周りのメンバーが異変に気付きすぐに対策を講じることが出来ますが、成果の出せないチームには意思疎通が出来ないばかりか、皆自分の事で精一杯の状況なので、気付かない!もしくは、気付いても気づいていないをする。このような環境で、各々の能力を最大限に出せるか?というと非常に難しいと言わざる得ない。自分の無理を誰も気付いてくれない組織だから、どんどん孤独になっていく、孤独は心に闇を作り、精神的にも肉体的にも人を追い詰め、能力が発揮できないプロセスに入ってしまう。このような状況にならないためにも組織を運営していく上でやるべき事と自分自身がやるべき事とがありますが、先ずはチームに参加する個人が本当の自分「自然体の自分」で参加することが重要だと思います。

まとめ

日本人は、一人一人としての個人の能力は高いのにチームや組織という集団になれば、なかなかチーム力を発揮する事が出来ないでいるのは、何も国際試合に出るスポーツ選手だけでなく、我々の日常にある職場においても同じでしょう。職場においては、様々な経験を持った人がいて、なかには海外経験が豊富で語学が堪能な人もいるかもしれないし、趣味が高じてすごい人脈を持っている人もいるかもしれない、勉学に励み多くの資格・ライセンスを持っている人もいるでしょう、その他にも誰とでも仲良くなれるという得意技を持っている人もいるでしょう、普段は無口でもしっかりメンバーを見ていて「痒い所に手が届く」最高のサポートが出来る人もいるでしょう、疲れて帰ってきた時に一杯のお茶を出してくれる思いやりのある人もいるでしょう、人は一人で生きていけないのと同じで、人は一人で仕事は出来ない必ず誰かのサポートに頼っています。それは、社内の人も社外の人も一人がみんなの為にサポートし、みんなが一人の為にサポートしています。成果の出せるチームとは、まさに、「One for All  All for one」の精神を作り上げれた人たちにだけの現れる一つの現象かもしれませんね。

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